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8月中旬のある日、いつものようにカワセミ追っかけをしていたところ、一人の男性が通りかかり、話しかけてくれました。
「何、撮ってるの?」
「カワセミ。」
「どう? うまく撮れそう?」
「いや~ぁ なかなか飛んで来なくて...」
「そうか~ ところで ヤマセミってどう?」
「はぁ~?」(心の声:何でこのおっさん ヤマセミを持ち出すんだ? こんなところには来ないよ)
「いやね 山に土地があるんだが、そこで、ヤマセミよく見かけたよ。」
「そうですか。 ヤマセミは一度も見たことないです。できれば、ぜひ見たいですね。」(心の声:えっ! ほんと!? 教えてその場所!)
「カワセミよりでかいね、ヤマセミは」
「で、場所はどの辺りなのですか?」(よだれが出そう)
「XXXだよ。前にxxxがあるからすぐわかるよ」(心の声:XXXに詳しくないのでxxxといわれてもなぁ~)
「ぜひ 行かせてください」
「うん」
初対面の方にいきなりこれ以上の場所情報を聞くのも気が引けましたので、この日はこれで別れました。その日帰宅後、なんとしてでもヤマセミ撮影を実現したいのでネットの地図サイトでXXXのxxxを探しそれらしき場所を印刷してカメラバッグに忍ばせました。
数日後、同じ時間帯に、出かけたところ、幸運にも再びお目にかかることができました。例の地図で場所を確認し、近々中に訪問することのお許しをいただきました。
近年、山里や山間部の開発が進み、ヤマセミはどんどんその姿を消しつつありますが、逆にカワセミは都会に進出し、街中の小魚が生息する池や川でも見かけるようになりました。 ヤマセミの縄張りは、カワセミよりはるかに広いので、その分会える確立も低い。 そんな鳥をみることができるかもしれない。 なんと幸運なことか! 感謝感謝です。関西タヌキ君に話すと、ちょっぴり羨ましそうでした。
翌日、午前10時過ぎ。万全の準備を整え、XXXに到着。早速、ご挨拶と情報収集。 お話では、以前は、毎日あの独特の鳴き声がしていたが、このところそれがないので来ていないのでは とのこと。 ちょっとがっかりですが、一般的にヤマセミが鳴くのは繁殖期で、今の時期には鳴き声が聞こえなくても来ているかも知れません。探鳥続行です。 敷地内で自由に動いてもいいとのお許しをいただきましたので、とりあえず偵察です。
かなり広大で、どこら辺で待てばいいのかさっぱり分からない。 あちこち動き回りましたが、こんな場所に飛んで来るのだろうか? 疑問が湧いてきます。 おまけに朝から良いお天気で気温はかなり上昇中。 とてもじゃないがヤマセミを期待できない状況になってきました。 ボッサとしているのも迷惑がかかるので、夕方の再訪をお伝えして退却です。
周辺を探鳥しましたが、成果なし。 午後3時過ぎに戻り、ヤマセミが来るのを待ち続けました。 相変わらず、飛来ポイントがつかめず、ブラインドも張れないので敷地内をウロウロ。これじゃヤマセミも出てこれないなぁ~。 でもカワセミは、数度その姿を見せてくれました。 一度は目前数メートルの杭に飛んできて、びっくり。 カワセミもびっくりしたのでしょう、即座に飛び去りました。 作戦変更です。 車中で待機することにしました。 かすかな期待を込めて鳴き声を待つことにしたのです。
既に午後4時を回り、あれほど晴れていた空も黒い雲が覆い始めています。 周囲の明るさも撮影可能限界を超えています。あきらめ時期かな? 遠目のカワセミ写真だけじゃ鳥さん探索記もパスだなぁ。 帰り際、名残り惜しいので、車を降り、カメラも持たず双眼鏡だけぶら下げて、もう一度敷地内を回ることにしました。
坂道を下ったところに綺麗な川が流れていて、脇には池があります。坂の上からあたりを見回したときのことです。 電柱そばの電線に何か止まっている! 白くて比較的大きい。でも双眼鏡で確認する前にス~ッと視界から消えてしまいました。 ほんの数秒でした。
事前にヤマセミがいるとの情報がなければ、ヤマセミとは確認できなかったでしょう。 たとえ 何となくヤマセミかなぁ~ と考えても、時間とともに、あれは違うなぁ、こんな所にいるわけないよ とか ウンいまのは錯覚?、まぼろし?と、見たことさえ否定したでしょう。
これで、関西タヌキ君に土産話ができます。 念願のヤマセミを瞬間でもみたのですから。 うん待てよ。今の飛び方はこちらに気づいて逃げたのではなさそうだ。 ひょっとしたら池に魚を捕りに来たのでは? そうであれば 戻ってくるかも。 かなり暗くなっているが感度を上げれば、いけるかな?
あわてて車に戻り、ブラインドを取り出し、電柱からかなり離れた場所で張りました。 もっと近くにしようかと迷いましたが、どっちみちこの明るさじゃ満足に撮れないので、気づかれないほうがましと遠目のところに決めたのです。 ブラインドで待機すること5~6分。 期待が揺らぐ前にヤマセミはやってきました。 電柱間のほぼ中央あたりです。 後は無我夢中です。とにかくシャッターを押し続けました。
電柱に止まっていたのは1分30秒ほどです。 でもかなり長く感じられ、恥ずかしい話ですが、飛び去った後少し手が震えていました。最後までファインダー越しで見ていたので、飛んだ先は確認できなかったのですが、上空を通過した鳥に驚いたようです。 再び戻ってきそうな感じがします。
これがヤマセミ・ファースト・ショットです。
次回に続く。
以下、この1分半に撮った写真の一部です。一部といっても相当な枚数です。バーダー、特に初心者バーダーは撮った写真を見せびらかしたのです。 このブログの読者の冷ややかで癖々した顔が浮かんできますが、それより見せたい欲望が勝ったので掲載します。
お許しのほど
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16:33:48
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16:33:57
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くつろいでいます。 こちらの存在には気がついていないみたい。 よかった。 正面からでは顔はかなり細めです。
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16:34:02
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16:34:13
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上空警戒ではなさそう。 ただ伸びをしているみたい。
池の反対方向を向いています。
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16:34:15
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16:34:22
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くちばしには羽毛が付着。 これを疑似餌にするのかなぁ?
池の方向を向きました。
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16:34:29
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16:34:54
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緊張感いっぱい! そそろ餌捕りか。 今度は間違いなく上空警戒。
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16:34:56
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16:35:11
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後方を確認して、前方も確認。 いよいよか!
でも、頭の冠を格納していないので、まだだな
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16:35:12
と、思った瞬間、上空を通過した鳥に驚いて飛び出した。 ISO800、一段絞りでF8.0。 1/180で何とか撮影できました。 フレームを外さず、撮った自分を褒めてあげたいと思っています。
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