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季節外れの蕪栗沼へ

2006年05月16日作成
とりあえず、天気もいいし、大沼あたりに行って見ようかと、そんな気持ちで家を出発しました。 片道50Km先の蕪栗沼まで きょう 足を延ばすなんて思ってもいなかった、この時点では。

大沼までは車で、15分程度。 ほんとうに気持ちのよい天気です。 海岸近くの水田地帯の真中にあり、湖岸には仙台市農業園芸センターがあります。

大沼のすこし手前の赤沼は、粗大ゴミなどが捨てられている汚い沼ですが、例年、4月中旬から下旬にかけてセイタカシギがやってきます。 昨年も見ていないので、寄ってみましたが、周りの水田の田植えが既に始まっており、供給用水で沼は満杯、鳥はゼロの状態でした。

下の写真は2004年に撮影。 水に浸かっていると、普通のシギですが...

ほんとうは、とんでもない足長ドリなのです。しかもその足は赤い。
白鳥やカモなどが去った大沼は実に静かです。 水かさが増え、浮き出た葦がたまったあたりに、バンが数羽いるだけです。
葦を食べているバンの足を撮るために、30分粘りました。
その写真は、

にあります。 ぜひご覧ください。

バンの足だけでは、どうにもならないので、蒲生海岸に行ってみましたが、こちらもからっぽ。 養魚場の方角でカワセミが1声鳴きし、 松ノ木のてっぺんで営巣中のトビがカラスの攻撃を受けていたくらいです。 例年なら来ているコムクドリも見当たりません。

なんだかなぁ〜〜 天気もいいのに

このままでは帰れないので、奥松島に行くことにしました。

幹線道路のすぐ横に埋立地に渡るアーチ上の橋があります。橋の中央まで進むと、ウミネコが欄干に止まっていました。

埋立地には、ウミネコがいっぱいいます。 この時点では、 ”いっぱいです。” 程度の感覚でした。

さらに先に進んでいくと、なんだか異様な雰囲気です。 道にまでウミネコで溢れている。
橋を渡りきったところで車を止め、外に出てみました。 
車の中からでは、”いっぱいいます” の感じでしたが、外に出てみると....
たとえようがない雰囲気です。 呆然。

ふと 思い出したあの映画。 鳥が一定周期で人を襲う。 たしか、カモメが主役だった。
”これはいかん。”
お気楽バーダーといえども恐ろしくなってきました。 

ヒチコックの鳥(The Birds)のラストシーンそっくりです。 ロッド・テイラーが演じたように、そぉ〜〜と後ずさりして、車のドアを開け、エンジンをかけました。

”えっ? 前方に鳥が少ないって?” んなことございません。 あの現場においては、鳥で溢れていたのです。 写真では少なく見えるだけでございます。

クラクションを鳴らしても動こうとしないウミネコを轢かないように、ウミネコ コロニーから脱出したのでした。

あぁ〜〜 怖かった。

いて欲しいところに鳥はいない。 いて欲しくないところは鳥で溢れている。 厄払いをせねば、

そうだ! メッカに行こう!

ということで、50Km先の蕪栗沼に行くことにしたのでした。